ちょっと久しぶりの神保町。神保町で昼食を食べるときは、とりあえず上海庭のランチメニューをチェックすることにしている。というのも、上海庭には三日間定食というのがあって行くたびにメニューが変わっているからだ。
そして、この三日間定食は、レギュラーのランチメニューとは違い、厨師が気分や趣味で決めていると感じることがあって、そこらへんの日本人向けメニューしか置いていない店とは違うものが食べられることが多いのだ。
ランチメニューではめったに食べられない料理
今日の三日間定食には山药炒肉片が入っていた。グランドメニューで置いている店はどこかにあるかもしれないが、ランチで出されることはまずない料理だ。
山药炒肉片は、どこ料理というのではなく、その下にある家常豆腐と同様、家常菜に入るたぐいのもの。
山薬は薯蓣の別名。李時珍の『本草綱目』では、山薬は薯蕷の別名の一つとして記されている。
性質は甘、温、平、無毒。虚弱、中焦を補い、寒邪や熱邪を除く、気力を益し、筋肉を育て、精力を強くするとある。
日本でも例えば貝原益軒の『養生訓』には薯蕷と記される。
もっとも、薯蕷は本来日本で言う自然薯のことであるから、栽培種の長芋に同じ効能があるかどうかはわからない。
けっこうたっぷりの長芋。
ぬるぬるする長芋をこのように揃えて切るのはけっこう大変ではないかと思う。
長芋にはシャキシャキした食感が残っているので、おそらくほとんど火を通さずに仕上げてあるのではなかろうか?
味付け自体は日本人向けに寄せてはいる。しかし、薄くもなくしょっぱ過ぎもせず「飯のおかず」として絶妙なラインになっているのでついついおかわりしてしまった。
日本人向けに寄せた味なのにまずくなっていないのはなかなか珍しい。
上海庭 神保町店
ジャンル:本格上海料理
アクセス:地下鉄半蔵門線神保町駅 A7番出口 徒歩5分
住所:〒101-0051 東京都千代田区神田神保町1-15-2 小学館すずらん通りビルB1(地図)
姉妹店:上海庭 九段南店
ネット予約:上海庭 神保町店のコース一覧
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情報掲載日:2019年3月17日