池袋 座・麻婆唐府 鱼香肉丝

池袋で昼食をとろうと北口に行った。今日は目当ての店があったのだが、その店がまだ休暇中であったため、他の店を探していると、「ランチメニュー全品780円」という立て看板を見つけた。

3Fとなっているのでそのビルの看板が並んだ柱を見ると「座・麻婆唐府」などと書いてある。中国語読みしたら一切意味をなさない明らかに日本人が考えたようなダジャレなので、一瞬これはダメだと思った。だが、メニューに「鱼香肉丝」とあったので値段の安さもあり入店することにした。



中国人しかいない店

エレベーターで3階へ。出たところからすでに店内になっているスタイル。

店員の迎えはない。気にせず勝手に進んで座席へ。

ここは以前は高級バーかなにかだったのだろう、ボックス席が並び、それぞれカーテンを閉められるようになっている。そのレイアウトを変えずに入ったいわゆる居抜きというやつだ。

注文はテーブルに設えられたこの回転寿司屋の注文パネルのようなものでするようだ。

表記は全て中国語。

周囲から聞こえてくるのは全て中国語。

なるほど日本人客がいないわけだ。なんでも店員が世話を焼いてくれるのが当然と思っている日本人には敷居が高い。

とはいえ中国語がわかれば操作は簡単なので、「定食」の中にある鱼香肉丝を選択。

「传送订单」をタップすると厨房に注文が入るようだ。

けっこう待たされて鱼香肉丝が運ばれてきた。かなりの大盛りだ。

ご飯とスープはセルフ方式で厨房の前まで取りに行く。

ご飯には粟か稗かわからないが黄色い雑穀が混ざっている。雑穀といっても最近は米より高い。先日大久保の中華食材店で買った粟は1kg500円ほどした。

本来は他にいくつかの小菜もとっていい。だが鱼香肉丝が大量であるためにとるのを控えた。

鱼香肉丝

「鱼香」というのは四川料理の技法だ。

完全に内陸で海のものが貴重だった四川において、様々な薬味や調味料を組み合わせて魚のような香りを出して料理する。有名なものでは鱼香茄子がある。

鱼香肉丝は蒋介石の料理番が創作した料理らしい。

戦前の北京に留学していた中国文学者・青木正児の『華国風味』に、北京では薄餅に玉子のほろほろ、小海老の天麩羅、そして「豚肉と筍を糸に刻んだ葛とじ」などを包んで食べていたとある。この「豚肉と筍を糸に刻んだ葛とじ」とは鱼香茄子が北京に伝わったものではないか?甜麺醤で味付けする京酱肉丝ではあるまい。あれには筍は入らない。

その鱼香茄子を元にしてピーマンの細切りを加えたのが青椒肉丝だという話を中国人から聞いたことがあるが真相は定かではない。

ところで青椒肉丝を日本では「チンジャオロース」などと表記することがる。これが意味不明だ。肉丝は「ロース」などと止めて発音することはありえない。

四川的麻辣の鱼香肉丝

鱼香肉丝は日本ではあまり知られていない料理だろう。中国ではポピュラーなメニューなので四川料理店以外でも食べられる。西安にいたころも数人で近くのレストランに行くというときはよく注文した。

思えばそれは西安的にアレンジされていたようだ。この店の鱼香肉丝は、西安で食べていたものとは異なり花椒のしびれが加わった麻辣味で、辛さはさほどではないものの舌へのしびれと合わさっており、こちらのほうが四川の味付けになっているはずだ。
(追記:その後土豆で鱼香肉丝の作り方を見たら四川のプロの厨师のレシピでも花椒を使っているものはなかったので、花椒を入れているのはこの店の厨师のオリジナルらしい)

明らかに日本人向けを意識していないのでうまい。粟だか稷だかが混じったご飯は少しパサパサしていて料理とよく合う。

そもそも日本の米はうますぎなのだ。その米のうまさを損なわないためにはおかずは控えめにならざるを得ない。

こういう料理を味わうには、中国のパサパサの蒸し米が一番合う。しかし日本でそれは難しいため、雑穀を加えて中国人好みのぱさついた炊きあがりにしているのではなかろうか?

鱼香肉丝がうまいこともあってご飯をおかわりした。ただ、いくらうまいといっても量が多すぎ、一品では飽きてくる。分量はこの半分でも780円で妥当なのにサービスが良すぎる。数人で来て他にも注文し、シェアするというのが正しい食べ方なのだろう。常にぼっち飯の自分には荷が重い。とはいえまた来て他の料理も食べてみたい。

店名だけで判断してやめずによかった。思わぬ拾い物だ。だが中国語ができない日本人、日本的なサービスがないと発狂する日本人にはおすすめしない。

食べ終わったら注文パネルの「买单」をタップする。すると店員がやってきてレジに導かれ、支払いをする。

前に規模的に「池袋中華街」は言い過ぎでせいぜい「チャイナブロック」だと書いた。ただしそれは規模の話であって、ガチな中華料理を出す店の数で言えば横浜中華街より池袋のほうが上ではないかと思う。

座・麻婆唐府 池袋店
座・麻婆唐府 池袋店
ジャンル:本格四川ダイニング
アクセス:地下鉄副都心線池袋駅 C6番出口 徒歩3分
住所:〒171-0021 東京都豊島区西池袋1-38-3 3F(地図
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情報掲載日:2019年1月10日

座・麻婆唐府の場所

雑居ビルの3階

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