大山駅からは線路を挟んでハッピーロード大山商店街と遊座大山商店街という2つの商店街が伸びている。このうち屋根付きのハッピーロード大山商店街は地域住民の民度が如実に現れた歩きにくい商店街なのであんまり行かない。屋根のない遊座大山商店街のほうは、まだちょっとだけまし。
バインミー屋あるとか知らなかったそんなの
でその遊座大山商店街をプラプラ歩いているとこんなのが目に入った。
コッペパン屋かー、去年あたりからよくみかけるなー。と眺め、目を下ろすとバインミーとある。
コッペパン屋でバインミーとは珍しいと思って、店の入口側に回ってみると、コッペパン屋がバインミーも出しているのではなく、バインミー屋がコッペパンも出しているのだった。
ベトナムぜんざいという名がついているがチェーも売られていた。
店の女の子はベトナム人らしい。
券売機があり、食券を買おうとしたら反応しないのでそう告げると、釣り銭切れなので直接会計すると言われた。最初から言わんかい。
それで、21番「たっぷりレバーペースト」を選んだ。
バインミーの中では一番安かったのでお試しとして選んだというのもあるが、バインミーのおいしさを支える要素としてレバーペーストがかなり重要だと思っているからでもある。
いままで食べたバインミーでおいしいと思ったやつはだいたいレバーペーストがおいしい。レバーペーストがおいしければ他の具が挟まったやつもおいしいはずだと判断できる。
店の近くの公園まで行って食べた。
バインミーにはなくてはならない大根と人参の甘酢漬けドチュアと、ザウムイもしくはゴーリーもしっかり入っている。
作る前にバケットをトーストしていたので、表面がぱりっとして中がふんわりしている。台湾人がよく言う「外酥內軟」というやつだ。
まずバゲット自体がうまい。
そして商品名通りレバーペーストがたっぷり。
自分は鶏でも豚でもレバーが好きだから多少のくさみは気にしないのだけれど、これはレバーの独特なくさみはほとんどなく、レバーが苦手な人でも食べられるのではないかと思う。
バゲットがうまく、挟んだ具のバランスもとてもよくてうまい。
ただ、ちょっとお上品な感じ。
残念なのはあまりヌックマムの味や香りがしないこと。
ヌックマムを使わずマヨを使っているのは日本人に合わせているのか?
バインミー専門店なのにコッペパンやクレープ、タピオカドリンクなども置いてあるのは、経営に日本人が関わっているせいではないかという気がする。
そういう場合たいてい味にも口出しして日本人に馴染みやすいものにしてしまう。
そしてだいたいはまずくなるのだが、幸いこの店のバインミーはなかなかにうまいのでまた食べたい。
でもやっぱりヌックマムの味がしたほうがもっとうまいと思う。