月に1度か2度の大山飯。ハッピーロード大山商店街はどうもあまり好きではないのだが、今日は台湾タンパオに行こうと思って裏通りから入ってみた。
大山の台湾タンパオには一度行ったことがある。アメ横の台湾タンパオにはない魯肉飯なんかが置いてあり、しかも台湾の食文化を理解できない日本人のために丼にしてあるのとは違い、ちゃんと台湾サイズでスープやおかずとともに食べられるようになっている。そういう店は自分が知る限りでは大山の台湾タンパオしかない。
が、店に近づくとシャッターが閉まっていた。
休みだった…
珍しい麺が売られていた
えぇーと思ってふと横を見るとこんな看板が出ていた。
四川料理で麻哥て…
麻アニキて…
とりあえず入り口に近づくとランチメニューが置かれていた。
口水鶏とかあるし、けっこう安いから入ってみっかと思い入り口に向かうと。
「麻哥面」とやらについての説明があった。
四川省の広安市は鄧小平の出身地。そこに伝わるにまつわる伝説が書いてある。
要約するとこう。
「広安武勝の麻哥という男性が美しいお嫁さんをもらいました。生来病弱だったお嫁さんのため、麻哥は元気になる麺を作る技を磨きました。ところがある日お嫁さんが川に洗濯に行った折に流されて行方不明に!
麻哥は何年もお嫁さんを探したけれど見つかりません。とうとう行き倒れてしまったところを料理店に助けられ、麻哥はそのお礼として麺を作りました。
それが評判になり店は大繁盛します。
一方お嫁さんのほうは命は助かっていたものの記憶喪失になっていました。ある日評判になっている麺を食べに行くと味に記憶が!
そして夫婦は再び出会うことができました。」
うんまあ伝説って書いてあるからね。ラノベ並のご都合主義でもまあありだよね。
しかし、麻哥は麻婆豆腐の麻婆と同様人の名前というか呼び名だったわけだ。
ちなみに帰宅後百度で調べてみると、麻哥の奥さんがある日病気になり、何も食べられなくなってしまった。麻哥は奥さんのために工夫して麻哥面を作り出し、奥さんに喜ばれたというもうちょっと現実的な由来を見つけた。この看板の伝説はちょっと盛ってあるのかもしれない。
麻哥面というのは初めて目にするので期待が湧く。
それはさておき入店。
注文はタッチパネルで。
ランチを見ていくと、麻哥面の定食があったので注文した。辛さも選択でき、初めて食べるので様子見として中辣にした。
ランチはセルフでジュース飲める。
しばらくして運ばれてきた。
見た目は担々麺にレバーが乗っている感じ。
小籠包はランチのサービス。
明らかに冷凍ものだが蒸し方がうまいのかそこそこうまい。
あと炒飯付き。なぜ麺料理にご飯とか炒飯とかつける悪しき日本の蛮習を真似するのか。
麺は中華麺。安く提供するためには仕方ないだろう。
たれは芝麻酱ベースのようでますます担々麺っぽい。
これ要するに担々麺の亜流じゃないだろうか?
麺とたれをよく混ぜて食べる。
中華麺はまずくて、たれと肉臊子はとてもうまい。双方が争った結果味付けが麺のまずさに勝って全体的にはうまい。
これが日本の中華麺などではなく中国の麺ならもっとうまかったはずなのに…
炒飯も出されたからには食べねばならぬゆえ、麺を全部食べた後に残った肉臊子をおかずに食べた。
冷えていてまずかった。
しかし、ご飯はパラパラに仕上がっているのでできたてはうまかったのではないかと思う。
とにかく、ハッピーロードにやっとまた行きたいと思える中華の店を発見できたのは僥倖である。
酸菜鱼などもあったから大山で昼食を食べるときはしばらくここ一択になるかもしれない。