台北 三六圓仔店 花生湯+紫米粥

台湾に中国人が移入するようになったのは17世紀。オランダ人が台南を占領統治し、プランテーションを行った時に、中国から労働者という名目で漢人をなかば奴隷として移住させたのが始まりとなる。

オランダはその後、明の遺臣で反清復明を志すものの清軍にはまったくかなわず台湾に逃亡してきた鄭成功によって追い払われた。奴隷のように働かされていた漢人がオランダから解放されて喜ぶのはむべなるかな。

だが、日本人が鄭成功が日本人とのハーフだからという理由だけで、忠臣だの大和魂だの言い出すのはバカとしか言いようがない。

鄭成功はオランダを追い出して台南を占領したものの、1年もたたずに疫病で死んだ。その後息子が建てた鄭氏政権も3代で滅んで台湾は清朝の統治下に入るのだが、その支配は限定的だった。

清朝の支配が南部から始まったため、台湾北部への漢人の移入は遅く、18世紀に入ってからになる。

台北でもっともはやく漢人が移入し、発展したのが、平地原住民の水運基地でもあった艋舺だ。

艋舺は龍山寺を中心とし、下町の雰囲気を濃厚に残して発展している。1980年代、90年代ごろは龍山寺周囲は治安が悪いなどと言われていたものだ。だが、そのころ艋舺に行ってもそれほど治安の悪さを感じたことはなかった。その時代なら、新宿歌舞伎町や、横浜の福富町界隈のほうがよほど治安が悪い。

台湾の原体験が艋舺と龍山寺だったためか、台北に行ったときには必ず龍山寺に行って、その周囲でなにかを食べる。

ここ最近必ず1度は行くのが、台湾の伝統甘味店である三六圓仔店だ。



台湾ではおっさんも普通にスイーツを食べる

三六圓仔店は、日本の統治もそろそろ終わろうかという1943年創業の老舗。

龍山寺へのお供えの菓子を売る三六粿店も兼ねている。

日本人は、ハンバーグは子供が食べるもの、スイーツは女の子が食べるものなどという気が狂っているとしか言いようがない理解不能なレッテル貼りが好きで、おっさんがパフェでも食おうものなら白い目で見られがち。つくづく差別が好きな国民性だ。

台湾ではそんなことはない。三六圓仔店のような甘味店にも、若い男の子や自分より年配の男性などの一人客が普通にいる。

だから普段日本でくだらない差別の目を気にして食べたいスイーツも食べに行けない男性も安心して行くがよい。自分は日本でも気にせず一人でスイーツパラダイスに行ったりしているが。

三六圓仔店では何を頼んでもうまいので、逆に何を頼むか迷ってしまう。

今回選んだのは花生湯+紫米粥。

花生湯の下に紫米粥がある。どちらも甘い味付け。

花生湯はピーナッツを甘く煮たスープで、台湾ではポピュラーな甘味だ。

台湾発のソフトクリーム屋「蜷尾家」では、現在湯圓入りの花生湯を冬季限定で販売しているらしい。

台湾でなら一年中花生湯を食べられる。

花生湯も紫米粥もそれぞれ別々になら食べたことはあったが、合体させて食べるのは初めて。

特に引き立てあって、別々に食べるよりうまくなったということはないものの、それぞれ持ち味を殺し合うということもなくうまい。

台湾甘味の魅力は、ただ素材を煮込んで甘くしましたという素朴さにある。もちろん、だからといって素人が同じ味を出すのは簡単ではなく、老舗ゆえの秘訣もあるはずだ。だが、それを感じさせないところもまたいい。

台北に行くたびに足を運んでしまうのも、素朴ゆえに飽きがこず、いつでも食べたいと思ってしまうからだ。

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