セブンで魯肉飯が売られていて、しかもうまいなんていうネット記事をちらっと見たので、ならば食ってみなければなるまいと思いつつ、なかなかセブンに行く機会がなかったのだけれど、今日セブンの前を通りかかったのでそういえばと思いだして弁当コーナーをのぞいたら果たして売られていた。
コンビニ自体はわりと利用するが、コンビニ弁当というのは年に一回買うかどうか。今回もいつぶりで買ったのか定かではない。
台湾風豚角煮丼であって魯肉飯ではない
しかし、商品名が台湾風豚角煮丼となっているのを見て激しく不安になった。
日本で○○風というのは、つまり現地のものとは別物であるということを意味する。
それに、魯肉飯を「台湾風のそぼろ丼」などと的はずれな呼び方をするよりは多少進化しているけれど、なぜすぐに魯肉飯を「丼」にしたがるのか。
持って帰ってくる間に傾いて寄った。
どうやらご飯の上に直接乗せてあるのではなく、浅い皿に乗せてご飯とは別になっているようだ。
ご飯の上に乗せると一応魯肉飯っぽい。
台湾式にしっかり混ぜて食べる。
魯肉飯は台湾の国民食と言われる。一口に魯肉飯と言っても、店によってそれぞれ味の個性があって、自分的にも台北で一番うまい魯肉飯と思っている店がありひいきにしていた。まあ場所は絶対教えんがな。
豚肉が細切りのところ、細かい角切りのところ、ひき肉のところ、痩肉が多いところ、肥肉が多く肥滋滋なところ、スパイス多めなところ、少なめなところ様々だ。
ただ、そのベースの部分は共通している。同じ土台の上にそれぞれの意匠のデザインの家を建てていると言えばいいだろうか。
しかし、この台湾風豚角煮丼はベースの部分からして違う。だから、魯肉飯のバリエーションの一つという感じはこれっぽっちもなく、まったくの別物だ。
そもそもなんでたけのこが混ざっているのか。魯肉に混じってたけのこの食感が加わると違和感しかない。
かんじんの魯肉の味付けも、八角の香りはわずかにあるがただそれだけ。どちらかというとチャーシューのごとき味がする。
つまり、これはやはり魯肉飯とは別物の台湾風の豚角煮丼でしかないわけだ。台湾ラーメンとか台湾まぜそばの類と同じ、台湾と名が付いているだけで台湾とはまったく関係ない食べ物を、魯肉飯だと勘違いして買ってしまってすまんすまん。