横浜に行く用があったので、ついでに中華街にでも行くかと横浜公園の方向へ歩いていると、トルコ料理屋の前にランチメニューの看板を発見。
ここは以前は平日ランチしかやっていなかったはず。
もうかなり前、20年は前になるか、ディナーで利用したことはあるが、そのときは地下にあった気がする。
ドネルケバブサンド以外のトルコ料理
現在日本ではドネルケバブをピタパンに挟んだやつを売る店は、屋台からキッチンカーまでたくさんあって、もう珍しくもない状態。
有史以来外国の言葉を正しく理解する能力を持たない日本人がドネルケバブサンド=ケバブなどといい加減にも程がある認識を持っているのも、ドネルケバブサンド以外のトルコ料理の店が極端に少ないからだろう。
ガチな中華料理は横浜でなくても食べられるが、本格的なトルコ料理は都内にもなかなかない。ということで予定を即座に変更して入店した。
ランチメニューは5種類。
ピタパンに挟んでいないドネルケバブにもひかれたが、予算的な都合でこちらにした。
ムサカという料理の名前自体は聞いたことがあるものの、食べた記憶はない。多分…いや20年前にディナーで食べたやつがそうだったかも?
店内はムスリムらしく青を基調とした内装。
スープの前にサラダが来たが、そちらはどうということもなかったので割愛。
タマゴと野菜のスープですと言ってサーブしてくれた。
味はあっさり目。フェンネルかなにかの風味をほのかに感じる。
ライスかパンかを聞かれたのでパンにした。
そしてムサカ。
牛肉、トマト、たまねぎ、ニンジン、ナスなどが使われている。
やはり20年前に食べたのはこれだった気がする。
スパイスが使われておらず、素材が渾然となった味を味わうといった感じ。
牛肉はしっかりたくさん使われているが、牛肉だけの味が突出しておらず、全体が混じり合っておいしい。
パンは蒸してあって熱い。日本のパンのように甘くはなく、おそらくバターも使ってはおらず、料理を受け止めて邪魔をしないという点ではまさに主食。
非常にもちもちしていて食感がいい。
最後は皿に残ったソースをしっかりパンでぬぐって食べた。
食後はアイスクリーム。
ドンドゥルマのように伸びるわけではないが、普通のアイスクリームともまた違う味で、おそらくは手作り。
最後にチャイ。
チャイではなくトルコの紅茶ですと持ってきたのは、チャイ=インドのマサラチャイのみと思ってる日本人が混乱するからだろうか?
トルコのチャイについては椎名誠の『イスタンブールでなまず釣り。』で、やたらにチャイを勧められるシーンが印象に残っている。
トルコでは糖の塊を口に含んでなめながら飲むのだそうだ。
ここではスティックシュガーを利用。
どうしてわざわざ取っ手がなく、熱くて持ちにくいガラスのコップにいれるのかとも思ったが、そのほうがゆっくり紅茶を味わえるようだ。
性急にがぶ飲みできるような仕様になっていないところに、むしろトルコの人の精神的な余裕を感じる。
この店の料理は特別なおいしさというより、素朴でほっとする味で何度でも食べたくなる。近くにあったらしょっちゅう行きたいがそういうわけにもいかないのが残念だ。
ニューアリババ 関内店
ジャンル:お洒落なトルコ料理屋
アクセス:みなとみらい線日本大通り駅 徒歩5分
住所:〒231-0012 神奈川県横浜市中区相生町1-2-1(地図)
ネット予約:ニューアリババ 関内店のコース一覧
周辺のお店:ぐるなび 関内・馬車道×パーティールーム・スペース
情報掲載日:2019年3月16日