上野 天天楽 煎饼果子

アメ横の朝はそれほど早くない。9時頃通ると魚屋はぼちぼち開く準備をし始めていて、乾物屋などはまだシャッターが降りている。アメ横センタービルのまわりの飲食店もほとんどが開いていない。その時間に開いているのは、ケバブ屋と天天楽ぐらいのものだ。

今日は9時ちょっと過ぎに開店したばかりの天天楽で煎饼果子を購入した。これは前回行った時にメニューで見つけて、次に食べようと思っていたものだ。



煎饼果子とは?

西安に留学中、学校の周囲に煎饼果子の屋台がいくつかあった。その中でも留学生の中でうまくて親切という評判の屋台があったのでよく利用した。

煎饼果子というのは天津が発祥の小吃らしい。

西安で食べていた煎饼果子は、丸く薄く焼いた生地にタマゴを塗ってひっくり返し、3種類か4種類の調味料を塗ったところに薄脆というサクサクの揚げたやつを乗せて包んだものだ。

薄脆は日本にはないものなので説明のしようがない。強いていうなら駄菓子のイカフライに似ているがあれより軽い食感だ。

ベースの生地のほうは小麦粉だと思っていたら、緑豆粉を溶いたものらしい。焼いた生地の中からサクサクした薄脆がでてきてまことにうまい。

1994年から95年当時の西安の煎饼果子は薄脆だけが包んであるシンプルなものだった。朝ごはんとして食べることもあれば、学校の休み時間におやつがわりに食べることもあった。

今ではチーズやらなんやらいろいろ具が入ったものも売られているようだ。

中国のインフレはその当時から始まっていて、中国に1年ちょっといる間に8角から1.2元にまで値上げした。角というのは元の下の単位で、日本では円に対する銭のようなものだ。角は口語では毛という。

そのころのレートは1元=12円前後であったから、10円から15円程度で買えるお手軽スナックだった。

帰国直後ぐらいに留学経験者のコミュニティーに歌舞伎町で中国人が煎饼果子を売っているらしいという情報が流れた。しかし値段が400円と聞いてバカらしくて行かなかった。まだ15円程度で買っていたときの感覚が残っていたからだ。しかし時間が経つにつれ、400円でも買いに行けばよかったと後悔するようになった。なぜならその後どこにも売っているところが見つからなかったからだ。

天天楽の煎饼果子は天津式

煎饼果子というのは座って箸で食べるようなものではないからテイクアウトにした。

屋台だと1分程度で手早く作ってくれるものなのに、5分ぐらいは待たされた。油条を揚げる合間に作っていたためかもしれない。

ベンチでは中国人のおばちゃんが油条を食べていたが不満顔。理由は一目瞭然で、油条がふにゃっとしている。箸でつまんでふにゃっと垂れる油条など初めて見た。

中国の屋台で買うと粗末な紙で包んでくれる。その場で歩きながら食べるたぐいのものだ。

ところがこの店ではご丁寧にプラスチックのパックに入れてくれた。

でまあとりあえず不忍池のほとりのベンチへ。

天天楽の煎饼果子は天津式で、薄脆ではなく油条が包まれている。

塗られているのは甜麺醤と豆板醤のようだ。

この油条。まるでできそこないのパンだ。そりゃあ中国人が不満げになるはずだ。自分だってこんな油条は油条だとは思えない。そもそも油条というのはこんなに中身がつまっておらず、もっとカリッとした食感のものだ。

天天楽は中国の東北系の人がやっているというが、東北の油条はこういうものなのだろうか?

別にまずいわけではなく、300円という値段のわりには分量的にもたっぷりで、これだけでも一食分になり得る。とはいえコレジャナイ感も強い。

今度は段文凝さんが紹介していた西湖春上海小龍包で食べてみよう。

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